ビーフィーター -BEEFEATER- > ビーフィーター24 グローバル バーテンダー コンペティション レポート

世界のトップバーテンダーが競う! BEEFEATER 24 GLOBAL BARTENDER COMPETITION 開催!

2013年11月5日から3日間にわたり、今年で3回目を迎えるビーフィーター24 グローバル バーテンダー コンペティションが行われた。場所はビーフィーター誕生の地、イギリス、ロンドン。
1820年に創業されたビーフィーターは、グローバルブランドで唯一、今なおロンドンで蒸溜をしているロンドンドライジンである。ビーフィーター24は、オリジナルのビーフィーターに使用されている9つのボタニカルに加え、煎茶、中国茶、グレープフルーツを加え、その技術の粋を極めたプレミアムジンである。
今回の大会では、各国の予選を勝ち抜いた、世界25カ国から集まったバーテンダー25名が、このビーフィーター24を使用したオリジナルのカクテルとその技を競い合った。日本代表は大阪のBar Besoの佐藤 章喜氏。柚子と実山椒という日本ならではの素材を用い、日本人ならではの感性を生かしたオリジナルカクテル「Dragon Pepper」で戦いに挑んだ。

グローバルカクテルコンペティションの幕開け

大会は、ノージングテストに始まり、カクテルメーキングの映像撮影、カクテルの写真撮影、ジャーナリストによるインタビュー、テイスティング審査、その場で初めてどのようなカクテルを作るかが知らされるサプライズラウンドを経て、まずはファイナリスト8名が選出される。優勝者は、そのファイナリスト8名から、一般消費者とメディアによる投票を経て優勝者が選ばれる。
初日5日、各国のバーテンダーがロンドン市内にあるビーフィーター蒸溜所に集まった。ビーフィーター蒸溜所の見学後、ビーフィーター24を使ったウェルカムドリンクで緊張がほぐれたところで、早速のノージングテストが行われた。テーブルに置かれたのは8種類のグラス。全員が黙々とノージングを行う。ウェルカムドリンクを楽しみながら歓談していたときの表情と打って変わって、皆、真剣そのものだ。初日は旅の疲れもあることから、審査プログラムは以上。ロンドンの名所、巨大観覧車ロンドンアイの中でのビーフィーターマティーニでのアペリティフやバー訪問を楽しんだ。

翌日6日は朝から、参加バーテンダー一人ひとりのカクテルメーキングの撮影が行われた。カクテルメーキングの技術審査はここで撮影した映像を通して行われ、審査員の目の前でのメーキングは無い。撮影クルーやヘアメークスタッフも入り、本格的な撮影が行われる。審査員の目の前ではないが、カメラの前ということもあり、指先が震えるバーテンダーもいる。
大会最終日の7日、いよいよ審査員によるテイスティング審査が行われる山場だ。まずは、カクテルの写真撮影から。カクテルを単純に作成するだけでなく、デコレーション、撮影する際の角度やスタイリングなどにも競技者のセンスが問われる。次に待っているのはジャーナリストによるインタビュー。大会の優勝者はブランドアンバサダーとして活躍することになるため、こういったメディア対応の能力も審査されるのだ。

いよいよ、テイスティングの審査となる。審査員は、69 Colebrooke RowのオーナーであるミクソロジストTony Conigliaro氏、同じくミクソロジストで、ニューヨークでバーPDT(Please don’t tell)を営むJim Meehan氏、そしてビーフィーターのマスターディスティラーDesmond Payne氏という、豪華メンバーが並んだ。昨日撮影した映像を見ながら、実際のテイスティングが行われる。佐藤氏のカクテルメーキングの映像を見終わると、その技術の高さにDesmond氏が思わず拍手をする場面が見られた。佐藤氏が、オリジナルカクテル「Dragon Pepper」をサービング。Conigliaro氏、Meehan氏は実山椒に興味を示し、素材そのままでのテイスティングも行った。
テイスティングの審査が終わり、ほっと一息ついたのも、つかの間。サプライズラウンドが開始される。名前を呼ばれ部屋に入り、手渡されたのは海藻やグレープフルーツ、レタスなどが入った小さなサラダの小皿一つ。このサラダに合うビーフィーター24のカクテルをその他、その部屋に用意された材料だけで作る、フードペアリングが今回のお題だ。制限時間は20分。佐藤氏は手際よく、ビーフィーター24にフレッシュトマト、シャルトリューズなどを合わせたガスパッチョ風のカクテルを仕上げた。

ファイナリスト8名の決定!

大会最後の審査項目は、会場で実施されるカクテルパーティに招待された一般消費者、ジャーナリスト合計約50名の投票となる。ただし、このファイナルステージに立てるのは8名のみ。これまでの審査結果を元にファイナリストが選出される。ファイナリスト8名の発表の瞬間・・・。
「フィンランド!・・・スウェーデン!・・・アイルランド!!」お互いを称えあいながら、名前を呼ばれた国の代表が壇上へ上る。オーストラリア、フランス、ギリシャ、チェコ、と発表が続く。そして、最後の一名は・・・ノルウェー!惜しくも佐藤氏はファイナルステージに進むことはならなかった。

王冠は誰の手に?!

ドアが18時半にオープンすると間もなく、カクテルパーティ会場は人々でごった返した。ファイナリストの作るカクテルに、人々の手が次々と伸びる。人々の質問に答えながらも、手際よくカクテルを作ってゆく。「スウェーデンに一票を!!」大声で叫んで皆を笑わせ、場を盛り上げるバーテンダーもいる。会場は次第に人々の興奮で熱くなってゆく。投票締め切りのカウントダウンが始まる。3、2、1、終了!結果はすぐに集計室へ。
そして、いよいよ発表の瞬間。ステージ前には競技者とカメラを構えた人々が群がった。審査員の一人Desmond氏が壇上へ。果たして優勝者は?「BEEFEATER 24 GLOBAL BARTENDER COMPETITION優勝者は・・・オーストラリア!Jasom Williams氏!!」

Williams氏は自国オーストラリアでバーテンダー オブ ザ イヤーにも輝いた実力者。彼のオリジナルカクテル‘Werewolves of London’が、今回の大会の最優秀作品となった。フルーティでありながらフランキンセスのビターから来るほろ苦さで複雑味もあるカクテルだ。カクテルに添えたナプキンには女性からのメッセージとキスマークが。ストーリー性のあるプレゼンテーションが印象的な一杯だ。
Williams氏は「私にとって本物のロンドンドライジンといえばビーフィーター以外にありません。そんなビーフィーターのコンペティションで優勝できたというのは私にとって大変な名誉だと感じています。また今回の大会に参加し、他国のバーテンダーとの関係を築けたのは、よい経験となりました。」と感想を述べた。

2013年優勝者Williams氏とオリジナルカクテル「Werewolves of London」

Jasom Williams氏作「Werewolves of London」レシピ

Beefeater 24
40ml
Pierre Ferrand Dry Orange Curacao
10ml
Massenez Peach Liqueur
10ml
Master of Malt Frankincense Bitters
5ml
Lemon Juice
20ml
Green Tea Oil
1ダッシュ
Bi Luo Chun Tea mist
ワンスプレー

3日間の大会を通して、すっかり仲の良くなった参加者たち。お互いに肩をたたきあい、ハイタッチを繰り返す。「今回の大会の目的の一つは、参加者全員がお互いに友達となり、お互いから学びあうこと」と告げられていたことを今更ながらに思い出す。今回の大会は参加者全員の素晴らしい思い出と経験になったに違いない。こうして3回目を迎えたビーフィーター24 グローバル バーテンダー コンペティションは幕を閉じた。

今回の大会に参加して

今回の大会に参加し、特に感じたこととしては、日本ではカクテル創作においては「引き算の美学」を重んじる傾向にあるように思いますが、一方、海外では引き算でも足し算でもなく、むしろ「掛け算」、つまり相乗効果のある味や内容を重んじる傾向があるのではないかということです。
また、海外バーテンダーのパフォーマンスやプレゼンテーションは、自由な発想に基づき、個人の個性をアピールする、作り手のアイデンティティを大切にするものでありながら、そのカクテルを飲む人を楽しむませることも忘れない内容だったと思います。
今回の世界大会という最高のステージに立てたことは、私のバーテンダー道における、一つの区切りとして非常に大きな意味を持つものでした。この舞台に立たせていただいた者にしか見られない景色は、私に更なる前進をするための行動力を与え、新たな自分へと成長するきっかけとなりました。
改めて、日本人としての独自の感性を大切にしながらも、海外のバーテンダーの懐に入り、彼らから学ぶ姿勢や心構え、志が大切だと感じました。私自身も、これから、今からのバーテンダーだと思っています。他のバーテンダーの皆さんにも、勇気ある一歩を踏み出し、こういった世界の舞台に挑戦して頂きたいと思います。

佐藤 章喜氏 プロフィール
Dining&Bar Beso(ベッソ)オーナー。バー勤務を経て、10年前に独立。2013年、「ビーフィーター24エキシビション」にて日本代表バーテンダーに選出。
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