王冠は誰の手に?!
ドアが18時半にオープンすると間もなく、カクテルパーティ会場は人々でごった返した。ファイナリストの作るカクテルに、人々の手が次々と伸びる。人々の質問に答えながらも、手際よくカクテルを作ってゆく。「スウェーデンに一票を!!」大声で叫んで皆を笑わせ、場を盛り上げるバーテンダーもいる。会場は次第に人々の興奮で熱くなってゆく。投票締め切りのカウントダウンが始まる。3、2、1、終了!結果はすぐに集計室へ。
そして、いよいよ発表の瞬間。ステージ前には競技者とカメラを構えた人々が群がった。審査員の一人Desmond氏が壇上へ。果たして優勝者は?「BEEFEATER 24 GLOBAL BARTENDER COMPETITION優勝者は・・・オーストラリア!Jasom Williams氏!!」
Williams氏は自国オーストラリアでバーテンダー オブ ザ イヤーにも輝いた実力者。彼のオリジナルカクテル‘Werewolves of London’が、今回の大会の最優秀作品となった。フルーティでありながらフランキンセスのビターから来るほろ苦さで複雑味もあるカクテルだ。カクテルに添えたナプキンには女性からのメッセージとキスマークが。ストーリー性のあるプレゼンテーションが印象的な一杯だ。
Williams氏は「私にとって本物のロンドンドライジンといえばビーフィーター以外にありません。そんなビーフィーターのコンペティションで優勝できたというのは私にとって大変な名誉だと感じています。また今回の大会に参加し、他国のバーテンダーとの関係を築けたのは、よい経験となりました。」と感想を述べた。
2013年優勝者Williams氏とオリジナルカクテル「Werewolves of London」
Jasom Williams氏作
「Werewolves of London」レシピ
- Beefeater 24
- 40ml
- Pierre Ferrand Dry Orange Curacao
- 10ml
- Massenez Peach Liqueur
- 10ml
- Master of Malt Frankincense Bitters
- 5ml
- Lemon Juice
- 20ml
- Green Tea Oil
- 1ダッシュ
- Bi Luo Chun Tea mist
- ワンスプレー
3日間の大会を通して、すっかり仲の良くなった参加者たち。お互いに肩をたたきあい、ハイタッチを繰り返す。「今回の大会の目的の一つは、参加者全員がお互いに友達となり、お互いから学びあうこと」と告げられていたことを今更ながらに思い出す。今回の大会は参加者全員の素晴らしい思い出と経験になったに違いない。こうして3回目を迎えたビーフィーター24 グローバル バーテンダー コンペティションは幕を閉じた。