vol.01 ビーフィーター24 エキシビジョン

会場:ザ プリンス・パークタワー東京  開催日:2013.10.03

ビーフィーター24 が選ぶ 2013年 日本代表決定!

ビーフィーター24 エキシビジョン

優勝者 佐藤章喜氏 作
Dragon Pepper(ドラゴン ペッパー)

ビーフィーター24
40ml
柚子ジュース100%
10ml
フレッシュ・ライムジュース
10ml
柚子シロップ
20ml
実山椒(Japanese Pepper)
10粒

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これほど豪華な顔触れによる大会があっただろうか。
何しろ過去二十年に渡るサントリー ザ・カクテルアワード カクテル コンペティションのチャンピオンたちよる夢の競演である。

「ビーフィーター24エキシビション」は10月3日、観測史上まれに見る酷暑をやっとくぐり抜けた秋晴れの夜、ザ プリンス・パークタワー東京のコンベンションホールにて華々しく開催され、カクテルアワードの歴代受賞者11名がその腕を競った。 これに先立ち20回目の記念大会となる「サントリー・ザ・カクテルアワード」の最終選考会が行われ、鹿児島県のBAR万(よろず)、吉富万洋氏のカクテル「カリビアン・ドリーム」が栄冠に輝いたばかり。「エキシビジョン」登場バーテンダーたちは、この新チャンピオンの先輩たちである。

ビーフィーター24とは

コンペティションのベースに指定されている「ビーフィーター24」とは何か。1820年の創業以来変わらぬレシピを守り続ける「ビーフィーター」は、今もなおロンドン市内で蒸溜されているロンドン・ドライジン。中でも「ビーフィーター24」は、ジュニバーベリーやオレンジピールなど元来「ビーフィーター」に使用されている9種の素材に加え、日本の煎茶と中国緑茶、グレープフルーツなど計12種類のボタニカル類を使用、さらにそれらを二十四時間の浸漬の上、蒸溜したプレミアムなドライジンである。

歴代の優勝者によるコンペティションの幕開け

18時20分、司会にはFMラジオ J-waveでお馴染みのナビゲーター「nico」が登場。「これまでに素晴らしいオリジナルを送り出してきたサントリー ザ・カクテルアワード、その歴代の優勝者が、本格的カクテルを送り出します」と響く滑らかなトークで、コンペティション出場者を紹介した。
審査員として、ビーフィーターのブランドアンバサダー、セバスチャン・ハミルトン・マッジ氏も招かれ審議された。国内で行われるコンペティションは、バーテンダーの所作がプレゼンテーションのポイントとなるが、海外のコンペティションでは、カクテルの見目、味のみならず、いかに自身のオリジナルカクテルのアピールポイントを壇上で解説できるかという、プレゼンテーション能力も高く評価される。本大会は海外でのコンペティションを視野に入れ、このプレゼンテーション能力に脚光が浴びせられた。

エントリーNo.01

槇永 優氏

「ビーフィーター24エキシビション」、最初の登壇者は、2012年受賞の槇永優氏。まずは流暢な英語の挨拶からスタート。「ビーフィーター24を世界最初のカクテルブックを書いたとされるジェリー・トーマスの造ったマティーニのレシピをモチーフにアレンジします」。
槇永氏は、霧島の霧をドライアイスで表現。1日前から焼酎と水を混ぜ作り置きする焼酎の「前割」文化を応用し、リレ・ブランに中国緑茶、スペイン産グレープフルーツ、日本の煎茶をいれたベルモットを作成。マラスキーノ・チェリーに、レモンスライス、オレンジとレモンジュースを加え、お茶のタンニンの苦みをビターとして使用する工夫も。 「そして、最後はジェリーのレシピ同様、シェイクし完成です。ビーフィーター24の甘く繊細な香りを、柔らかくそして広くみなさんに愉しんでもらえる仕上がりです」と締めくくった。 槇永氏の作品は、ビーフィーター24のボトルの深紅が意味するビクトリア女王の王冠にちなみ「ビクトリアン・ガーデン」と命名された。

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エントリーNo.02

池上 雅子氏

2011年受賞者、池上雅子のカクテルは「タイム・トラベラー」。
スタンダードのホワイトレディをアレンジしたひと品は、ビーフィーター24をベースに、柚子のお酒、メロンリキュールのミドリ、フレッシュ・オレンジジュース、蜂蜜とすべて日本の素材を合わせた逸品。「24は、二十四時間を意味しますから、時間にまつわるネーミング、時空を旅するタイム・トラベラーにしました。この一杯を呑みながら二十四時間を振り返ってみたり、未来を想像してみたりしてください」と、時計をイメージしたデコレーションで仕上げた。

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エントリーNo.03

小林 貴史氏

2010年受賞者、小林貴史氏はギムレットをベースとし、ビーフィーター蒸溜所デズモンド・ペイン所長へのオマージュを発表。ギムレットを生み出したとされるギムレット卿が生きていたら、ぜひ日本に来てほしい。日本の緑を見て欲しいという思いでメロンリキュール・ミドリを使用します。色合いは、日本のお茶をイメージしました」。お茶の泡を愉しんでもらうため、大豆の粉末、煎茶、抹茶のパウダーで和をイメージした泡を作り、その泡をトッピング。「緑茶の風味、泡を感じながら召し上がって頂くため、煎茶をすりつぶした粉末を荒目にかけ、仕上げです」。カクテル名は「オリエンタル・ビスポート」。「ビスポート(仕立てる)」は、バーテンダーの心。そんな想いが込められた一杯だ。

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エントリーNo.04

遠藤 真彦氏

2008年の受賞者、遠藤真彦氏。茶葉を入れた急須にビーフィーター24、ホワイトキュラソーを加え、これをシェイカーのボディに入れ、スローイングを繰り返す。茶葉の色が短時間でベースに移る。これに酸味のレモンジュース、自家製ミントシロップ、そして紫蘇の葉を加え、ハードシェイク。グラスに注ぐ際は茶漉しを使用。紫蘇の葉を漉し、苦み、渋みを防ぐ。こうしてホワイトレディをアレンジしたオリジナルの完成だ。 オレンジのピールと紫蘇の葉を花束にしたデコレーションが見事。「100年の時を超えた新しいホワイトレディ、エヴォリューション24です」と試技を締め括った。

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エントリーNo.05

笹澤 崇之氏

2007年受賞の笹澤崇之氏は、カクテルの王様マティーニに挑戦。「毎日、世界中で新しいマティーニが生まれていますが、私はここに『京(みやこ)マティーニ』を提案したいと思います」。ベースは、もちろんビーフィーター24、これに千年京である京都・大原名産の赤紫蘇のジュースを加える。赤紫蘇は、煎茶と並ぶ日本の香り。「京マティーニ」はボタニカル、紫蘇の香りを活かすため、2、3℃を目指しステア。「このカクテルが、永遠のスタンダードのように愛されることを願って」とシンプルなプレゼンテーションが印象的だ。

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エントリーNo.06

飯塚 貴也氏

2006年受賞の飯塚貴也氏。ロンドンのサヴォイ・ホテルで誕生したカクテル、アラスカをアレンジした。「12種類のボタニカルを使用したプレミアムジン、ビーフィーター24を使用し、フレッシュで優しいアラスカに仕上げます」。130種類のハーブをブレンドしたリキュール、シャルトリューズは、蜂蜜の香りも良くビーフィーター24との相性も抜群。これに爽やかな香りとちょっとした苦みのある徳島産の贅沢柚子酒を加え、フレッシュ・ライムジュースで全体の味を引き締める。プレミアムジンのフレッシュさ、柚子のシトラス感を生むため、これをハードシェイク。抹茶グレープフルーツを加えた特製シュガーをグラスの縁に半分だけ付け、ハーフスノータイプに施し、ベルローズの花弁をビクトリア女王の王冠に見立て飾り付ける。「最初のひと口は、スノー無しの状態で、ふた口目はハーフスノーのシュガーの上からお召し上がり違いを味わい、新感覚のアラスカをお愉しみください」と締め括った。

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ここでコンペティションのインターミッション、ビーフィーター24のイメージビデオが会場に映し出される。
スタイリッシュな映像は、ビーフィーター24のプレミアム感と相まって、垂涎を誘う。

エントリーNo.07

影山 清史氏

2005年受賞者、影山清史氏が登場。テーマは「和のシンガポールスリング」。フレッシュ柚子ジュース、ピューレ状にしたフレッシュ・パイナップル、レモングラスを二十四時間漬け込んだホワイトキュラソー、グレナデンのような色になるまで鍋で煮込んだクランベリーのリキュールを、ボストン・シェイカーでシェイク。クラッシュ・アイスで満たしたロンググラスに注ぎ、桜の花びらの中央に日の丸をイメージしたデコレーションで飾り付け。「バーテンダーは、街のコンシェルジュと言われます。コンシェルジュの語源は鍵。鍵に見立てたストローを付けますので、ぜひこの一杯で心の鍵を開けてください」と粋なプレゼンテーションだった。

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エントリーNo.08

石部 和明氏

2003年受賞者の石部和明氏もシンガポールスリングで勝負。日本茶をクローズアップするため、煎茶を二十四時間漬け込んだビーフィーター24を使用。チェリーブランデー、桜リキュール、フレッシュグレープフルーツ、グレナデンシロップ、グレープフルーツのビターズをシェイク。ロンググラスに氷を満たし注ぐ。「エキゾチックな味の中に、日本の桜の華やかさ、そして緑茶のすっきり感が愉しめます」と、その名も「24スリング」をアピールした。

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エントリーNo.09

佐藤 章喜氏

2001年受賞者の佐藤章喜氏が作り出すオリジナルカクテルは「ドラゴンペッパー」。「お茶の香りとともにお楽しみください」と壇上に煙立ち昇る茶香炉を並べること三つ。山椒の実をペストルで潰し、ビーフィーター24、柚子ジュース、フレッシュ・ライムジュース、柚子シロップをシェイク、山椒を茶漉しで漉しながらショートグラスに注ぐ。
「(茶香炉から立ち上る)この煙は龍の昇り。ヨーロッパでも、龍は語り継がれて来た伝説」。そう解説しながら、オレンジピールとブルーベリーをお団子状に串刺しにしたトッピング、柚子山椒で引き締め「日本の感性をお愉しみください」とその印象的な試技を締め括った。

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エントリーNo.10

梨木 美裕樹氏

1997年の受賞者、梨木美裕樹氏は、ホワイトレディをアレンジ。日本のフレーバーの代表、搾りたての柚子ジュース、太陽のパワーを吸収したアセロラドリンクに、ハーブとオレンジのアペロール、メインのビーフィーター24を加える。「大自然の恵みが吸収されたプレミアムジンをより輝かせ、光に満ちたカクテルにします」とシェイク。ヴィヴィットなオレンジ色が印象的なカクテル「アブライヤー 光と輝きの女神」の出来上がりだ。

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エントリーNo.11

長友 修一氏

最後の演者は1994年の受賞者、長友修一氏。シンガポールスリングをテーマとしながらも、独創的な二層のカクテルを仕上げた。
ビーフィーター24、シェリーブランデー、ヒルベリーをシェイクし下層に使用。バニラビーンズを浸けたマリブ、アロエベラとミルクをブレンダーにかけ、フローズン状にし、上層に。氷で満たされたグラスにシェイカーから注ぎ、下層を構成、そこにデカンティングと呼ばれるグラスを指し、その中央にフローズンカクテルを注ぎ、ローズの香りと花弁を飾り、上層のグラスから下層にグラスに通るようストローを指す。シンガポールの緑と花をイメージし、王冠のような飾り付け、最後にアロエをトッピングし完成。「これまで作ったことがないような斬新なカクテルに仕上げました」と本人が語るよう、トップのホワイトとボトムのレッドが、呑んでいるうちに融合する美しいカクテルだ。

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以上、全11作品の選考が終わると、ハミルトン・マッジ氏、サントリーバーテンダースクール元校長・花崎一夫氏、サントリーアライド副社長・島田朋彦氏の審査員は控室へ移り審議へ。

王者の中の王者

いよいよザ・チャンピオンズ・オブ・チャンピオン、王者の中の王者の発表となる。ハミルトン・マッジ氏から発表されたのは、「Dragon Pepper(ドラゴン ペッパー)」を創作した佐藤章喜氏。茶香炉を配し、それを巧みにレシピに取り入れたプレゼンテーションは、印象的。日本の美学を表現した点が、大きく評価された。佐藤氏は「日本人独自の世界観をカクテルに表現した。カクテルアワードからはしばらく遠のいていたが、ごく最近の若いチャンピオンと戦えたことが嬉しい。ロンドンの大会では皆さんの分まで頑張りたい」と受賞の喜びを語った。

佐藤氏は、11月6日(水)・7日(木)にイギリス・ロンドンで開催される「ビーフィーター24グローバル・バーテンダー・コンペティション」への出場権を得、日本のバーテンダーの匠の技を披露する舞台に立つ。
ビーフィーター24に選ばれたカクテルアワードの王者の中の王者が、どんなプレゼンテーションで世界を魅了するのか愉しみだ。
コンペティション終了後も「カクテル・フェスタ2013」の会場は、歴代優勝者のカクテルや、グローバルに活躍するバーテンダーたちのカクテルを求める来場者たちで遅くまで盛り上がり、チャンピオンたちの夢の競演に冷めやらぬ一夜となった。