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セクシーにジンを愉しむこだわりのある大人の夜 カクテルユニバーシティセミナー ビーフィーター24  カクテルパーティー

イベントレポート/01

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めくるめくカクテルの世界へ、ようこそ!

晩秋もさらに深まった11月20日(日)、汐留にあるパークホテル東京の「ザ・ラウンジ」において「カクテルユニバーシティ セミナー&ビーフィーター24カクテルパーティー〜セクシーにジンを愉しむ こだわりのある大人の夜〜」が開催された。カクテルユニバーシティ…」は、渋谷「石の華」のオーナー・バーテンダー石垣忍氏と同ホテル「バル ア ヴァン タテルヨシノ」のカクテルデザイナー鈴木隆行氏が贈るカクテルセミナー。隔月で魅力溢れるデザイナーズカクテルを用意、ゲストにその魅力を語る。この日は、ロンドンで蒸溜を続けている唯一のロンドン ドライジン「ビーフィーター」のプレミアムクラス「ビーフィーター24」をフィーチャーし、鮮麗を競わんばかりのカクテルナイトとなった。

当日、パークホテル東京が誇る9フロア分の吹き抜けを持つロビーラウンジには、ビーフィーター24をプレゼンテーションする華やかな仕掛けが施されていた。英国女王の王冠に付けられているルビーの赤を基調としたビーフィーター24のボトルが煌びやかに陳列され、吹き抜けのウォールには、ロンドンのバーシーンを映し出すPVが幻影のように映し出される。

そして、何よりも印象的なのは、今宵のカクテルユニバーシティのために、テーブル上にあらかじめ用意されたビーフィーター24に使用されているボタニカルの芳醇美な香り。華やかな装飾よりも嗅覚に訴える豊かな香りに目を開かれん想いがする。

17時、鈴木・石垣両氏によるボタニカルの解説からスタート。テーブルには、ジュニパーベリー、ビターオレンジピール、アンジェリカ、グレープフルーツピールのボタニカルの他に、フレッシュのレモン、ミント、大葉が用意され、それぞれの香りが愉しめる。

ゲストは、手元のテイスティンググラスに用意された20ml程度のビーフィーター24を味わって行く。まずは、鼻から遠くで、ワインテイスティングのようにグラスを回すと、柑橘系の香りが。その後に口に含み、咬むように味わうと、45度という強いアルコール度数ながらも、通常のジンよりも非常に呑みやすいことが判る。これにミネラルウォーターを加水。少しグラスを回し、ジンと水が交わったところで、柑橘系の陰に隠れていたお茶のフレーバーが現れる。ビーフィーター24の特徴が明確になる瞬間だ。更に、手元に用意されたミント、大葉などを香り付けに使用し、ゲストはそれぞれ好みのジントニック作りに挑戦。それぞれの葉を両掌で包むように叩く。「パン!」と乾いた破裂音が会場に響き、かなり微笑ましい。

石垣忍氏鈴木隆行氏

ビーフィーター24は、通常のビーフィーターが9種類のボタニカル(草根木皮)を使用しているのにプラスし、さらにグレープフルーツ、中国緑茶、日本の煎茶の3種類を加えたプレミアムジン。24時間刺激的な街・ロンドンのイメージとボタニカルを24時間漬け込む(スティーピング‐浸漬)というダブル・ミーニングを込め「24」というナンバーが与えられている。

セミナーは定員50名の予約制。この夜も17卓満席となる定員いっぱいのゲストが詰めかけた。7対3と圧倒的に若い女性が多い。

一方的に解説を聞かされるレクチャーと異なり、ゲスト自らがカクテル作りにも参加できる趣向を凝らした構成は、本セミナーの大きな魅力だろう。

カクテルのオークション!?

ここでまずは石垣氏が、ジンを使ったスタンダードカクテルの代表として、ドライマティーニを披露。「石の華」では、マティーニのジンとして、ビーフィーターを使用している。理由は、各種ジンの味覚のチャートを描くとビーフィーターが座標軸の中心に位置するバランスの取れた味であることと説く。後進にも、まずはビーフィーターで美味しいマティーニが作れるレベルになってから、他のジンを試すように指示している。

「マティーニを作る際、良く『何回ステアするんですか』と聞かれますが、 回数は決めていません。ミキシンググラスの香りが合わさった時に止めますから、その日の天候、室温、湿度によってその瞬間が変わって来ます」とマティーニ作りの極意の片鱗を披露。さらにジンフィズをつくり、この二種類のカクテルのテイスティングを会場のゲストに募ると、我先にと挙手の嵐…。「カクテル・アーチスト」の異名を持つ石垣氏の一杯に触れたい気持ちは、みな変わらぬようだ。

続いて、鈴木氏によるクラシックなジンカクテル、ギムレット。近年、フレッシュライムを使用するケースが多い中、鈴木氏は敢えて、コーディアルライムを使用。先日、ロンドンで手に入れたローズ社のひと品から。これは鈴木氏が、アメリカ時代、グレイハウンドで美味しいカクテルを追い求めて大陸を走りまわった際、「もっとも美味しい」と思ったサンフランシスコのBARのレシピと言う。

「レイモンド・チャンドラーの有名小説『長いお別れ』に登場する私立探偵フィリップ・マーロウが飲むギムレットは、ジンとコーディアルライム1対1のレシピですが、ちょっと甘いので、こちらはビーフィーター24を40ml、ライムジュースを20ml、これを合羽橋で買った一番安いミキシンググラスで」とコミカルなトークを交えながら、ステアする。さらに「アラウンド・ザ・ワールド」を2杯分シェイクで作成。この二品も挙手による早い者勝ちにより、次々とゲストがさらって行く。さながら、「ビーフィーター24」カクテルのオークションでも行われているかのようである。

休憩を挟んでのセミナーの後半は、いよいよビーフィーター24を使用したオリジナルのデザイナーズカクテルを両氏が披露。まずは、石垣氏の「フィガロ・マティーニ」。ベースのビーフィーター24を20ml、モーツァルト ホワイトチョコレート リキュールを20ml、洋梨のシロップを10ml加え、シェイク。マティーニ・グラスに注ぎ、更にエスプレッソのパウダーを散りばめる。「カクテルにエスプレッソのパウダーは意外に感じるかもしれませんが、チョコレート、コーヒー、洋梨の組み合わせは、パティシエにとっては常識」という発想から考案したのだと語る。

鈴木氏は、ビーフィーター24の特徴あふれるボトルをモチーフにした一作に挑戦。まずはレモングラスを漬けたハイビスカスのバーブティーを使用し、自家製のルビー色のハイビスカスシロップを作成。このシロップをグラスに注ぎ、さらにビーフィーター24、トニックウォーター、少量のソーダを加える。そして、一本のレモングラスをビーフィーター24に漬け込み、取り出した後にライターの炎であぶり、マドラー風にグラスに挿す。グラスのトップにはレモンを。そのひとつひとつの工夫が、芳醇なビーフィーター24の香りを更に引き出した一杯へと凝縮される。その名も「パフューム24」。香り豊かで凛としたこのカクテルがゲストに振る舞われ、レクチャーは終了。

鈴木氏は先日のロンドン訪問の際の逸話を披露。「来年のロンドン オリンピックに向け、ロンドンが元気になっている。そんな中、ロンドンのローカル色が全面に出たビーフィーター24は、パーティーなどの機会にプレミアムな存在感を表したロンドン ドライジンとして、その地位を確固たるものにしている」と解説し、セミナーは幕を閉じた。

「ビーフィーター24」カクテルのオークション!?

ケーキよりも美味しい、「ビーフィーター24」のカクテル

石垣氏による、「フィガロ・マティーニ」。このオリジナル・カクテルの試飲をした女性からは「ケーキよりも美味しい」とため息が漏れた。

6人のバーテンダーによるオリジナルカクテル

セミナー後は、カクテルパーティ。 ゲストは、パークホテル東京自慢のローストビーフに舌鼓を打ちながら、鈴木氏、石垣氏の他、同ホテルの誇る6人のバーテンダーが繰り出すビーフィーター24を利用したオリジナル・カクテルを愉しんだ。

マスカットあり、ゆずあり、抹茶あり、クリームに、ムース…実に様々な素材を駆使したカクテルの饗宴だ。

カクテルレシピ

編集後記

パーティーの最後を飾ったのは、同ホテルの宿泊券が当たる抽選会。さらにはベストドレッサー賞などが選ばれ、華やかな宴の中、都心の日曜日のパーティーはその帳を下ろした。

なお、帰路に着く各ゲストには、ビーフィーター24のボトルをイメージさせるグラスと、ブランドイメージを具現化した缶に詰められたハンドタオルが贈られた。愉しいひと時の思い出とともに手元に残るプレゼントが心憎い。

ロンドン ドライジン「ビーフィーター24」と東京のコラボレーション、2011年の最後のセミナーを飾るに相応しい秀麗な一夜だった。

文章:たまさぶろ 撮影:斉藤美春/大久保純(カクテルレシピ画像)

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